ベクトルの基底を直交化するグラム=シュミットの方法

n個のベクトルがあってそれらは線形独立とする。線形独立の意味はn個の中のどの一つも、他のn-1個のベクトルの線形結合では書けないということです。いま線形独立だけれども、直交性はあるとは限らないとします。線形独立かつ互いに他と直交するような新しいn個のベクトルの組(直交基底)を作るにはどうしたらいいでしょうか?

その方法が、「グラム=シュミットの直交化」と呼ばれる方法で、自分は昔線形代数の教科書で勉強したのですが、もうすっかり忘れてしまっていました。

与えられた線形独立なn個のベクターの組を、v1, v2, …, vnと書きます。新しくできる互いに直交するn個のベクターの組を、u1, u2,…,unと書くことにします。

わかりやすいように具体的に考えることにして、今、n=3で考えます。

u3=v3-c2 u2 -c1 u1 と書けたとします

u3 と u2 は直交するという仮定なので、内積 u3 u2 はゼロ。式で書くと、

u3 u2 = (v3 – c2 u2 – c1 u1) u2 = v3 u2 -c2 |u2|^2  – c1 u1 u2 =0

今u1 u2 は直交性よりゼロなので、c2 が求まり、

c2 = v3 u2 / |u2|^2

同様に、u3 と u1 は直交するという仮定なので、内積 u3 u1 はゼロ。式で書くと、

u3 u1 = (v3 – c2 u2 – c1 u1) u1 = v3 u1 -c2 u2 u1  – c1| u1|^2 =0

今u2 u1はゼロなので c1が求まります。

c1 = v3 u1 /  | u1|^2

これで一般化する道筋が見えてきました。

 

参考図書

  1. 金谷健一『これならわかる応用数学』64ページ
  2. 中田仁『線形代数』フロー式物理演習シリーズ3 17ページ 例題5