実数の集合Aが有界なら集合Aの部分集合A’も有界であることを確かめましょう(吉田洋一 ルベグ積分入門 第II章 22ページ 問1)。
有界というのは、上界と下界が存在することでした。実数Mが集合Aの上界であるとは、集合Aからどんな要素を取ってきたとしても、つまり、$a\in{A}$ 、仮にそれをaとすると、$a ≤ M $ が成り立つということ。同様に下界m は $ m ≤ a $ こと。つまり $ m ≤ a ≤ M $ のように下からと上から抑えられる状態です。
今、$A’ \subseteq A \subseteq \mathbb{R}$
部分集合の定義から $x’\in{A’}$ ならば $x’\in{A}$ です。
集合Aの上界、下界の定義から m ≤ x’ ≤M となります。x’ は部分集合A’の任意の要素なので、部分集合A’は有界であると言えます。こうして、上記のことが確かめられました。
吉田洋一『ルベグ積分入門』が教育的な本だなあと思うのは、こんなに簡単な問に対しても、巻末に解が付されていることです。なので、独習するのに向いていると思います。ワードプレスでプラグインを使うと簡単に数式が書けるのが嬉しくて、中身はあまりないですが、書いてみました。字体が統一されていないので読みにくいですが。