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ダランベールの原理 (d’Alembert’s principle)

ダランベールの原理 (d’Alembert’s principle)とは

フランスの科学者ジャン・ル・ロン・ダランベール(Jean Le Rond d’Alembert;1717-1783年)が1743年に著書「力学論」において発表した古典力学の原理。慣性系におけるニュートンの運動方程式は、F=ma(Fは物体に作用する力、mは物体の質量、aは物体の加速度)である。この物体上の座標系にいる観察者からみると、F+(-ma)=0という、力の釣り合いが成立しているとみなすこともできる。この観察者にとって、-maは、”みかけ”の力であり、慣性力と呼ばれる。(参考:ダランベールの原理 ウィキペディア

「動的力学状態は,作用するすべての力と慣性力とがつり合った状態であると見なすと,静力学系と考えることができる」ということをダランベールの原理と呼ぶ.(出典:解析力学 久保謙一 裳華房 2001年 41ページ)

ダランベールの原理の意義

解析力学では,ダランベールの原理と仮想仕事の原理とを組み合わせて運動方程式が導き出される。 (出典:ダランベールの原理 コトバンク

呼称について

「仮想仕事の原理」まで含めて、ダランベールの原理という場合もあります。また、仮想仕事の原理の式を最初に導出したのがラグランジュであることから、「ラグランジュ=ダランベールの原理」と呼ぶ場合もあります(参考:D’Alembert’s principle WIKIPEDIA、解析力学 久保謙一)。英語版ウィキペディアでは、そう呼んでいます。

資料

  1. Traité de dynamique by D’Alembert Published 1743 (archive.org)(フランス語)