大学の生化学の定番の教科書 ハーパー,ストライヤー、ヴォート、マークスなど

自分は大学時代にストライヤー(Stryer)の教科書を読んだ記憶がありますが、生化学の教科書は良書が多数あります。自分の専門が、生物系か医学系か、コメディカルかで選ぶ教科書が変わってくるかと思います。院試のための勉強に、学生時代にストライヤーを買って読みましたが、正直、かなり辛くて身に付いた気がしません。

マークス臨床生化学

Marks’ Basic Medical Biochemistry: A Clinical Approach 第6版 2022/7/14 Michael A. Lieberman PhD, Alisa Peet MD 著

マークス臨床生化学は、医学部の学生向けに書かれた生化学の教科書です。マークス臨床生化学 2020/9/14 横溝 岳彦 訳 これは上の原書の邦訳。名著が日本語で読めるのはありがたい。医学部の学生など、疾患との関連性を把握しつつ生化学を学びたい人向けの教科書です。

マークスの教科書を読んで驚いたのは、説明が非常に明解なこと。頭に入ってきやすい説明だと思います。伝える力が強いなあと思いながら読んでいます。

Marks’ Essentials of Medical Biochemistry: A Clinical Approach 第2版 2014/12/17 Michael A. Lieberman PhD, Alisa Peet MD著

Dawn B. Marks 医学学薬学のためのコア生化学 2000/3/1 伊藤 誠二, 八木 達彦, 近江谷 克裕, 渡部 紀久子 訳  この本は、Marks’ Essentialsの邦訳のようです。問題の解答は、丸善のウェブサイトで公開されています。

ハーパー・生化学

2016年の邦訳が代30版という、おばけ級のロングセラーがハーパーの生化学です。

『イラストレイテッド ハーパー・生化学 原書30版』(清水 孝雄 監修 2016/12/1 丸善出版 )

原書の方は、2018年に第31版がMCGRAW-HILL EDUCATION 社から出ています。

Harper’s Illustrated Biochemistry, 31st ed.  V.W.Rodwell, D.A.Bender, K.M.Botham, et al.(eds.)

ページ数が789pp.という大著。ISBN : 978-1-259-83793-7です。もともとの著者Harold Anthony Harper(1911-1988)さんはもうなくなっていますが、教科書の名前の中に生き続けています。

参考

  1. HAROLD A. HARPER (1911-1988) (history.library.ucsf.edu)

ストライヤー生化学

ストライヤー生化学 (第8版) 東京化学同人 2018/08/30

 

看護学部の学生向けに書かれた生化学の教科書

シンプル生化学

シンプル生化学改訂第6版 南江堂 2014年

シンプルシリーズは看護学生向けに書かれていると思います。医学部の学生や研究者を志すような学生には物足りないかもしれません。しかし、シンプルシリーズはとにかく簡潔にまとめられており、この分野の知識を概観するのには適していると思います。