必要条件、十分条件、の意味と具体例 日本語と数学の違い

高校数学では必要条件、十分条件というものを習いますが、これは一生使えるとても大事な考え方です。数学用語ですが、日本語の通常の使い方ともだいたい一致しているので、理解するのが難しいということはないはず。例えば、明日の天気が雨なら、運動会が開催される。というとき、「明日の天気が雨」であることは、ための「運動会が開催される」ための「十分条件」と呼びます。逆に、「運動会が開催されること」は、「明日の天気が雨」ための必要条件といいます。「運動会が開催されること」が、「明日の天気が雨」であるために必要というのは、日本語として不自然なので、ここがちょっとわかりにくいところでしょう。自分が高校生のときの数学の先生は、「必要」を「必然」という言葉に置き換えて考えて覚えてくださいと教えていました。「運動会が開催されること」が、「明日の天気が雨」であることから必然的に生じるととらえれば、覚えやすいというわけです。今の場合は、2つの出来事に関する因果関係でしたが、集合の包含関係もありえます。例えば、「キノコなら、植物である」という場合に、「キノコであること」は、「植物であること」の十分条件です。また、「植物であること」は、「キノコであること」の十分条件になっています。