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呼吸 (respiration)の化学反応式

呼吸 (respiration)という言葉は、私たちが酸素を吸って二酸化炭素を吐き出す「外呼吸」と細胞がグルコースからエネルギーを取り出すときに酸素を使って二酸化炭素(と水)を生成する「内呼吸」(「細胞呼吸 (cellular respiration)」とも呼ばれる)を指すのに使われます。

グルコースと酸素がいかに我々人間を始めとする生きものにとって重要かを示した動画。事故が起きたときに、グルコースと酸素が怪我人に速やかに供給されることが、生命維持のためには重要です。

Respiration as a Chemical Equation

細胞呼吸 (cellular respiration)は、大きく分けると3つの化学反応系から成り立ちます。一つめが「解糖系(glycolysis)」と呼ばれる一連の代謝経路。2つめが、「クレブス回路(クエン酸回路、TCA回路とも呼ばれる」)、そして3つめが「電子伝達系」と呼ばれる反応系です。細胞呼吸の化学反応式を簡単にまとめてしまうと、

C6H12O6 + 6 O2 –> 6 CO2 + 6 H2O + energy

ということになります。右辺に書いたenergyの実体は、グルコース分子のもつ結合エネルギーがATPといういわゆる「エネルギー通貨」換算されたものです。すべてが無駄なくATPに変換されたわけではなく、一部は熱などにもなり、最大でATP38個になると説明されます。ちなみに上の式の係数は別にに覚える必要はなくて、C6H2O6のCの数が6個なので、右辺のCO2の係数は6、左辺のC6H12O6の水素原子の個数が12個なので、右側のH2Oの係数が6、のように考えると自然と定まります。ここで重要なのは、消費される酸素と生成される二酸化炭素の量が同じというところです。大学入試問題などで量を問う問題を見かけます。

各論はさておいて、細胞呼吸を構成する解糖 (glycolysis)、クレブス回路、電子伝達系を概観したのが下の動画。電子伝達系で34個のATPが作られるのに対して、解糖系では2つのATP,クレブス回路でも2つのATPしかつくられませんが、同時にNADHがつくられそれが次の電子伝達系でATPをつくるのに使われることに注意を促しています。
Introduction to cellular respiration | Cellular respiration | Biology | Khan Academy