日本語で読める大学の生物学の教科書として、人気なのがこれ。
有名な「細胞の分子生物学」は分厚すぎて、将来生命科学の研究者になるつもりの人間でもない限り、勧められませんが、この本はおいしいところどりした本のようです。医学、医科学系、生命科学系の学科の学生に最適なのではないでしょうか。
英語で書かれた定番の教科書は邦訳がありますが、個人的には訳書は勧めません。その理由は、
- 日本語訳の品質に不安がある。有名な先生が監訳していても、実際にはそこの研究室の大学院生が訳しているのかもしれません。英語の直訳は読みにくいです。
- 教科書の英語は読みやすい。英語のレベルとしては、大学受験の英語が読めた人なら、何の苦労もなく読めるレベルで書かれています。わざわざ日本語に直したものを読む必要がありません。
- 英語の勉強に。研究者になるのでなくても、英語力は必須です。少しでも生の英語に接するために、生物の教科書くらいは英語の原書を読みましょう。
- 版が古い。人気の教科書は数年ごとに改訂されていきますが、翻訳はそれに追いつかないので、ひとつ以上古い版しかないことが多いです。生命科学の進展の速さを考えれば、最新版を読まないのは不利でしょう。
そんなわけで、邦訳を紹介するのはやめておきます。