第二量子化って何?

第一原理計算とか第二量子化とか、数字が入るとなんだか凄いことみたいに思えますが、学校の授業で出てきた記憶がないので、自分の頭のなかでは、ずっと、何か得体のしれない恐ろしいものという位置づけでした。第一原理計算は、ウィキペディアを参照すると「基礎物理定数以外の実験値に依存しない量子力学に基づいた計算手法」のことだそうです。どんな計算かはおいておいて、どういう方針かだけはわかりました。

じゃあ、第二量子化ってなんでしょうか。

通常の量子力学 (第一量子化の手法という) では、電子の波動関数 ψ(r) を考えてきた。しかし、第二量子化の手法では波動関数を直接扱うのではなく、場の演算子と呼ばれる線形演算子 Ψ(r) を取り扱う。場の演算子 Ψ(r) はみかけこそ波動関数 ψ(r) に似ているものの、その中身はまったく異なることに注意。実際、Ψ(r) は「位置 r にある電子を 1 つ消し去る」という操作を行う演算子 (消滅演算子) であり、そのエルミート共役である Ψ†(r) は「位置 r に電子を 1 つ付け加える」という操作を行う演算子 (生成演算子) である。従来の波動関数がもっていた「位置 r での確率振幅」という意味は全くもたないことに十分注意せよ。(第二量子化の速習のためのノート 東京大学物性研究所 加藤岳生)

場の理論という言葉は聞いたことがありますが、第二量子化というのはどうやらそれの別名だったみたいです。