リッピンコット イラストレイテッド免疫学 原書2版 丸善出版 平成25年

リッピンコットシリーズ イラストレイテッド免疫学 原書2版(丸善出版 平成25年)は、メリハリのある説明、適度な薄さ、豊富な図解などのおかげで読みやすくて自分は気に入っています。一つ一つの章がわりと短くて、最初に「概要」があり、最後に「章の要約」と「学習問題」っがあって、独学の人でも学習しやすくなっています。

1ページを2列にして、内側の列にしか文章が印刷されていません。外側の列は図があるときは図がありますが、図がない部分は余白のままです。なので実際の本の厚さに対して文章は半分しかありません。独学するときにいろいろ書き込めて便利だと思います。余白が大きいので、圧迫感がなくて、読み進むうえではプラスです。好みが分かれるかもしれませんが、自分はこのレイアウトは気に入っています。

第2版 原書の発行年:January 1, 2012

疑問点

どんな教科書でも完璧ということはないと思うので、気になる表現があったところをメモしておきます。

139ページ 図10.9の説明文 ”DAGはプロテインキナーゼC(PKC)とIP3を活性化し、”

DAGはIP3とともに、PIP2の分解により得られる物質なので、DAGがIP3を活性化するというのは意味をなさないように思います。IP3はただの低分子化合物であって活性化された状態とか活性化されていない状態を持ちうるものではありません。

 

143ページ 図10.15 図中の説明文 ”DAGはPKCとPI3を活性化し、”

これも139ページと同じです。